電気設備から始めるカーボンニュートラルへの第一歩(Scope 1削減編)
【第2回】医薬品製造とScope 1排出量削減:電気設備を活用した「脱・燃料」戦略
前回のコラムで解説した通り、Scope 1(直接排出)の削減は、工場内の化石燃料使用をゼロに近づける「電動化(電化)」が鍵となります。今回は、この電動化に伴う電気設備の役割と、初期費用(イニシャルコスト)の考え方について具体的に解説します。
1. Scope 1削減を加速させる「工場内の電動化」
Scope 1の最大の排出源の一つである熱源設備を、燃料から電気へ転換する戦略は、以下の通りです。
具体的な削減方法(1):熱源のヒートポンプ化と初期費用の考え方

【初期費用の考え方】
電動化に伴う初期費用(イニシャルコスト)は、検討すべき大きな課題です。
- 費用感の目安: 同等の熱供給能力を持つ設備への入れ替えであっても、高効率ヒートポンプへの転換に伴うイニシャルコストは、従来の燃料焚きボイラーの入れ替えと比較して、2倍から数倍になる可能性があります。
この費用増の主な要因は、ヒートポンプ本体の価格に加え、電力使用量の増大に対応するための電気設備側の増強工事が必要になるからです。したがって、ヒートポンプの高いエネルギー効率によるランニングコストの大幅な削減や、国の補助金制度を活用することで、長期的な視点での投資回収を目指すことが現実的です。
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