中国NMPA、QCラボ向けデータインテグリティ査察に関するガイドライン案を公表
中国NMPA、QCラボ向けデータインテグリティ査察に関するガイドライン案を公表
2026年5月、中国国家薬品監督管理局(NMPA)は、食品薬品審査査験中心(CDEI:医薬品評価検査センター)を通じて、医薬品品質管理ラボ(QCラボ)に対する「データインテグリティ査察に関するガイダンス案(药品质量控制实验室数据可靠性检查指南)」を公表し、パブリックコメントの募集を開始しました。
■著者の見解・解説
留意すべき点として、本ガイドライン案はNMPAによる海外製造所の査察にも用いられる予定です。そのため、今後中国で医薬品を開発する、あるいは登録申請を行っている製薬企業の皆様におかれましては、本ガイドライン案の内容を事前に把握し、参照されることをお勧めいたします。
本ガイドライン案の第1章から第8章までは、米国FDAのデータインテグリティ(DI)に関するガイドラインと類似した、DIの基本概念や要件に関する概説となっています。具体的な査察手法や手順については、第9章で詳述されています。
■ガイドライン案の概要
本ガイドライン案はALCOA++原則に基づき、データの生成・処理から報告、レビュー、アーカイブ、廃棄に至るデータライフサイクル全体を通して、査察官が確認すべき事項を規定しています。中核となるテーマは「リスクベースのデータインテグリティ管理」であり、組織はサンプルとデータのフローを理解し、データのリスクと重要性を評価した上で、適切な組織的および技術的管理を実施することが求められます。
実務的な査察の重点分野には以下が含まれます。
- 強固なデータガバナンス:経営陣のコミットメント、十分なリソース、研修、継続的な自己評価
- 紙媒体記録の効果的な管理:テンプレート、バージョン管理、同時記録、修正、独立したチェック
- コンピュータシステムの強力な管理:セキュリティ、最小権限、監査証跡、バリデーション、バックアップ、移行、アーカイブ
また、本ガイドライン案では受託試験機関に対する期待事項や、査察時に確認される一般的な不備事項についても言及されています。
【目次構成】
本ガイドライン案は以下の構成となっています。
2.適用範囲
3.データ管理およびデータガバナンスシステム
3.2データガバナンスフレームワーク
5.紙媒体記録のデータ信頼性チェックの重要ポイント
6.コンピュータシステムおよびハイブリッドシステムの信頼性チェックの重要ポイント
6.2コンピュータシステムの信頼性チェックの重要ポイント
6.3ハイブリッドシステムの信頼性管理および検査ポイント
7.2第三者によるデータ管理
9.データ信頼性チェックの重要ポイントと例
9.2査察例
参考文献
■具体的な査察手法や手順について
第9章より内容を抜粋し紹介します。
9.1査察方法と手順
品質管理活動には様々な種類の検査方法が含まれており、査察の目的(識別査察、定性査察、定量査察)、データの種類(機器使用の有無)、医薬品の種類(医薬品、漢方薬、生物製剤など)によって分類されます。本稿では、サンプルフローとデータフローの分析に基づくデータ信頼性査察の要点を説明するため、「物理化学的照査方法」「クロマトグラフィー照査方法」「微生物限度照査方法」「漢方薬指紋分光検査方法」の4つを例として挙げています。
各種査察方法の検査は、通常以下の手順で実施されます。
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