薬事屋のひとりごと【第13回】
「再生医療等製品に係る条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンスについて」とその後
(www.toku-seiyakukyo.jp/data/drug_news/2024/1_17116995056169.pdf)
筆者が気になる通知をひろいあげて、ひとりごとをお伝えするシリーズです。ひとりごとは読み流していただき、読者の皆さんが通知をお読みの上、しっかり内容を把握いただくと助かります。
今回の話題は、再生医療等製品です。去年の大阪万博で心臓のように動いている細胞の塊を目の当たりにして感動したのは、薬事屋だけではないはずです。2026年2月19日、厚生労働省の専門部会は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた世界初の再生医療等製品2品目の条件及び期限付承認を了承しました。
「条件及び期限付き承認」って何?知らんし!とひとりごとをいっている方にご説明します。2014年に施行された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の改正は、日本の薬事規制の歴史において、画期的な転換点となりました。細胞加工製品や遺伝子治療薬を「再生医療等製品」という独立したカテゴリーとして定義し、その特性に適合した「条件及び期限付承認制度」を導入したのです。「安全性は確認され、有効性は推定される」段階で、期限付きの市場参入を認め、市販後にデータを収集して有効性を再確認するというものです。再生医療等製品に対する「条件及び期限付承認」は、以下三つの法的要件を定めています。第一に、製品が「均質でない」という特性を持つこと、第二に、当該製品の有効性を「予測し得る(推定し得る)」臨床試験の結果が得られていること、第三に、安全性が確認されていることです。
2014年の制度導入以降、多くの再生医療等製品が承認されてきましたが、その中には「有効性を示せず撤退」したものや、上記の世界初のiPS細胞由来製品が含まれます。
アムシェプリ(Amchepry):パーキンソン病を対象とした他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞。7例の治験で安全性が確認され、一部で運動機能の改善が示唆された。
リハート(ReHeart): 重症心不全を対象としたiPS細胞由来心筋細胞シート。8例の治験で全例の症状改善が報告された。
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