製薬事業所のペストコントロール【第16回】
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◆ 参考となる規範 その4
前回、前々回に続き、ISO/TS22002-1:2009 Prerequisite programmes on food safety – Part 1: food manufacturingのペストコントロールに直接言及した要求事項(条項12.1から12.6)以外にペストコントロールに関連して言及しているその他の条項(要求事項)を取り上げ解説する。
その他の要求事項
前回、前々回で取上げたISO/TS22002-1:2009 Prerequisite programmes on food safety – Part 1: food manufacturingの「要求事項4.3 施設の所在地」、「要求事項 5.6 一時的/移動可能な設備及びベンディングマシン」、「要求事項 5.7 食品,包装資材,材料及び非食用化学物質の保管」に加え、以下の清掃・洗浄に関わる要求事項がペストコントロールに間接的に関連して規定されている。
衛生,清掃・洗浄,受入れ材料の検査及びモニ夕リング手順は,環境が有害生物の活動を誘引しないことを確実にするため,実施されなければならない。
第12回で述べたように、当該規格のペストコントロールについての要求事項は「12 ペストコントロール」に包括的に記載されているが、その最初の「12.1 一般要求事項(general)」として規定されている有害生物を制御するための手法・手段が「衛生,清掃・洗浄,受入れ材料の検査及びモニ夕リング手順」として位置付けられており、施設、装置、及び周辺の清掃・洗浄が有害生物の制御にも関連する要求事項として規定されている。そして、清掃・洗浄に関わる要求事項は次の2つである。
ウエット及びドライの清掃・洗浄プログラムは,すべての機械装置,器具及び装置が定められた頻度で清浄化を確実にするため文書化されなければならない。
プログラムは,何が清浄化されるのか(排水管を含む),責任,その清掃・洗浄方法(例えば,CIP/COP), 許可された清掃・洗浄用の道具の使用,除去,又は分解条件及び清掃・洗浄の有効性の検証方法を規定しなければならない。
この要求事項では、「清掃・洗浄プログラム」の文書化を要求しているものの、何を制御の対象とした清掃・洗浄プログラムなのかについては具体的に規定しておらず、「・・・プログラムは,何が清浄化されるのか・・・」として、プログラムによる制御の対象と、「清掃・洗浄の有効性の検証方法」を規定すること(文書化すること)を求めている。
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